第3章 大地の清掃屋 植物の応用

植物の気泡
植物の気泡
県立自然史博物館 旧群馬鉄山の鉄鉱床は鉄を好む植物が水中の鉄イオンを吸収、蓄積し鉱床となった珍しい露天堀鉱山です。土壌中の重金属を植物が吸収除去することは可能です。
県立自然史博物館 旧群馬鉄山の鉄鉱床は鉄を好む植物が水中の鉄イオンを吸収、蓄積し鉱床となった珍しい露天堀鉱山です。土壌中の重金属を植物が吸収除去することは可能です。

第3章 大地の清掃屋 植物の応用
人は自然を改変し近代化することで便利になったが、それに見合った負の遺産を作り出して来た。土壌汚染もその一つである。「母なる大地」も農薬やカドミウムなどの汚染が深刻化している。土壌の汚染物質が一定の基準値を越えると、人の健康被害に係わる事態の発生も考えられる。また土壌は一度汚染されると元の状態に戻すため、土の入れ替え、洗浄等で莫大な費用を要します。その対応策の一環として、植物が土壌中のカドミウムや重金属を吸収、蓄積する習性を応用する方法があります。

太古の時代から進化しないシダ類は、旺盛に重金属類を吸収します。当時の地球環境は大気も土壌も流化水素、重金属に満ちた世界であり、それに適応するよう生物の組織体も形成されているのではないかと思われます。

 

カドミウム汚染米は土譲汚染地の水稲が旺盛に重金属を吸収したことによります。この植物の習性を応用して土壌中の重金属を少しづつ除去する方法が研究、既に植物特許として登録されています。

 

旧群馬鉄山の鉄鉱床は鉄を好む植物が水中の鉄イオンを吸収、蓄積し鉱床となった珍しい露天堀鉱山です。ロシアの金鉱脈探査では金を好むスギナ植物を探し、鉱脈の発見の糸口として活用してきました。温泉地帯等には重金属を吸収する特異な植物が見られます。
また埼玉県自然史博物館では砂金探しの心得として、川に生えたアシの根元土譲に金は集まっている、そこを狙えと書かれている。そうです、植物と根菌は共生して金を捕捉しているのです。アシ原の土壌には微粒金属が集積されています。

 

コーデックス委員会で、国際的な農産物安全基準値が決められ、今後国内基準値が制定され、場合によっては基準値を越えた農産物は出荷停止となるのではないかと危惧しています。その土壌汚染浄化工法として、最も経費がかからない自然療法、自然を応用した植物によるの浄化工法が注目されてくるでしょう。重金属を旺盛に吸収する原始植物の発見、さらに交配種が開発され、植物による新鮮な土壌づくり技術が次々に開発され、土壌汚染が深刻化している中国を始め、世界各国に日本の植物浄化技術が、農業支援として活躍される時代もそう遠くないでしよう。

 

そして、カドミウム等の重金属を吸収した草花、野菜類を精鎌し、インゴットする技術まで開発されているが、特異な植物を発見し、火山、鉱山跡地、海水中から金微粒子多く含む地層、海洋に植え付け、金回収する技術が開発されてくるでしょう。

 

人も何兆という腸内バクテリヤと共存しているように、植物根内で寄生生活する微生物がいる。岩山の松は根深く張っているが、原始バクテリヤと共生、岩を酸で溶かし、木の成長を助けています。野菜も同様です。作物に農薬を使うことは根内微生物を殺すことでもあり、健康野菜はつくれないと思っている。

 

参考図書:大地の微生物(服部勉著/岩波新書)に「根のまわりに密集する微生物」について記述があります。
「根圏微生物は、一方では植物の栄養物を供給したり、生育ホルモンを分泌したりして植物の生育をささえるとともに、抗生物質を分泌して病原微生物の侵入をふせぐ。しかし他方では、植物の栄養物を奪ったり、みずから病原菌となったりして、植物に害を与える。」

 

植物の基幹構造
植物の基幹構造