第8章縄文海進の教訓から学ぶ地球温暖化対策

Jōmon umi susumu no kyōkun kara manabu chikyū ondan ka taisaku

5千年前の関東地方
5千年前の関東地方
県立自然史博物館展示パネルから引用
県立自然史博物館展示パネルから引用

第8章 縄文海進の教訓から学ぶ地球温暖化対策
5千年前の日本列島は海水面の上昇により、海面が今より3~5メートル高かった。海に面した平野部は深くまで海が入り込んでおり、群馬県では東毛地域あたりが海岸線で気候は現在より温暖・湿潤で年平均で1~2℃気温が高かった。北極大陸(グリーンランド他)、南極大陸の厚さ数千㍍に及んだ氷床が解け海面上昇、アイソスタシ-原理により大陸が隆起したからである。

 

この温暖化の原因は地球軌道要素の変化による日射量の増大、あるいは日本で活発に起きている火山噴火や地震による沈降説も唱えられたが、科学的には確定されていない。循環システムとバランスシートが崩れたため、海面上昇が世界的に発生していたことは事実である。

 

平成2年頃だったと思う、地質学会で農学者が『クロボク土壌は炭化木が含まれていることから山林火災による』が大賞を取り、大きな話題となったことがある。山林火災の原因として、酸素濃度の上昇による自然発火、富士山等による活発な火山噴火そして人類による山火事が考えられるが、最も大きな要因は人類による火の活用と思っている。

 

縄文時代の人類は火焔土器が示すように山、大地を燃えつくすことで豊かな生活環境を築いたが、ある日、急激な海面上昇、連日の豪雨、大湖決壊による川が大暴れ、濁流に呑まれた人々、集落に驚き、狼狽と恐怖から、山、大地の神様の怒りを鎮めるため、自然崇拝が始まったと思われる。
自然史からは地球環境に異変が発生すると、必ず自然が見直しされ、回帰されてきた。今、まさに自然界のメカニズムを科学的に知り、一昔まで自然と一体に生きてきた先人の生き方を学び、地球にやさしい環境づくりを進めることが大事であると思う。

H27 つい最近、図書館の新刊に『黒土は縄文人が野焼きによって豊かな食文化を築いた』という科学的根拠に基づく著書に出会えた。日本の縄文海進時代はちょうど同じ時期、4,500年前は世界四大文明、メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・黄河文明の衰退期と重なる。恐らく世界中で大きな自然異変があり、古代都市国家は滅びたものと推測されます。現代人は過去の歴史を学び、未来を予測し、持続する地球環境が求められています。その逆に、いや過去の歴史感から環境に適合した強い者が生き残り、新たな文明を築くから心配は御無用と考える人もいるでしょうが・・・

しかし、自然史からは恐竜の絶滅等、科学万能の時代であっても自然の驚異を防ぐことはできません。縄文海進の時代同様に、地球温暖化を実感した時は、既に回復不可能な手遅れな状態にあります。

さあ、平地から中山間地に移動しましょう。今なら土地家屋付の農地は格安、しかも国の地方創生の取り組みから支援策が多彩です。早い者勝ちですよ。

もっと、たくさん、これから想定される自然驚異について、書き込む予定でしたが、この辺で止めてとこ-と。
      『クロボク土は縄文人が野焼きによって豊かな食文化を築いた証拠』
日本の土 地質学が明かす黒土と縄文文化 著者山野井 徹
日本の土 地質学が明かす黒土と縄文文化 著者山野井 徹

2015/2/27 著者は言う。「執筆を通してクロボク土と縄文文化との関わりにも到達でき、黒土の特異性に注目できたのは、黒土以外の多様な表土を扱う経験が役立っているようである。」学者バカでなく、県職員として土木技師他の多用な分野の経験が新たな発想を生み出すヒントとなったという。

 

いつも思うことは、大学の先生そして専門家等の優等生達は学説を忠実に記憶しており、そこからなかなか脱却できない、周囲がまったく見えない馬車馬が多い。でも鼻先の人参は大好きで、お利口な馬です。

秩父旧大滝村の山深く荒川に面した急な山斜面に開いた縄文人住居跡の神庭洞窟
秩父旧大滝村の山深く荒川に面した急な山斜面に開いた縄文人住居跡の神庭洞窟
縄文海進の痕跡
縄文時代の人類は急激な海面上昇、連日の豪雨、大湖決壊による川が大暴れ、濁流に呑まれた人々、集落に驚き、狼狽と恐怖から平地から高台の台地、山麓に住居を移動したとも推測されます。  
トルコ東部にあるアララト山
トルコ東部にあるアララト山

●「ノアの方舟」の漂着地

旧約聖書に登場する「ノアの方舟」を探す中国とトルコの探検家
チームが26日、方舟が漂着したといわれるトルコのアララト山の
山頂付近で、方舟の木片を発見したと発表した。



トルコと中国の「キリスト教福音派」の考古学者ら15人からなる探検チーム
「ノアズ・アーク・ミニストリーズ・インターナショナル」が発表したところによると、木片はトルコ東部にあるアララト山の標高およそ4000メートル地点で発見した
構造物から採取したもの。

 

●「ノアの方舟」と黒海の決壊による大洪水
旧約聖書に登場する「ノアの方舟」と日本の縄文海進時代はちょうど同じ4.500年前だ。
世界中で大地を燃えつくすことで豊かな文明を築いたが、ある日、連日の豪雨、大湖の黒海が大決壊、海流を思わせる大洪水が古代都市を襲う、その濁流に呑まれた人々、集落そして狼狽と恐怖・・・、たった一隻のノアの方舟はさまよいトルコのアララト山に漂着したものと推測されます。その後、大地の神様の怒りを鎮めるため、自然崇拝が始まったと思われます。
 
古代の人々は自然と共に生き、自然生命体の一部として、自然からの恵みを生命活動に応用してきました。環境世紀においては自然を科学し、いかに自然を応用していくかが重要な世紀となっています。
 
大規模な自然災害の歴史は繰り返される、現在の地球温暖化そして汚染から地球環境に異変が発生している。過去の教訓を真意に受け止め、自然史から教示をうけ、自然を科学し、自然を応用し、自然崇拝してきた日本人の「こころ」のふるさと、その自然観にもう一度立ち戻る思想が大事ではないでしょうか。
タイの大洪水 
2011年10月19日の洪水の範囲を示す衛星写真。水は濃紺で表している

食料危機の可能性増大、価格高騰で=国連食糧農業機関

[ローマ 9日 ロイター] 干ばつによる穀物価格高騰への懸念から、各国が輸出を制限すれば、世界は2007─2008年と同様の食料危機に直面する可能性が推測される。

大雪    2014年2月14日      

平成26年豪雪       関東は過去120年ぶりの積雪。
 多くの地域で交通網がまひ、車のドア上くらいまで積もり、農業フレーム施設カーポートの倒壊等、大被害が出ました。